物資は届くのに活動資金が足りない…。個人活動の悩みを「ホームページ」の力で解決したお話

「フォロワーさんはたくさんいるのに、活動に必要な【資金】だけがどうしても集まらないんです…。」そんな切実な相談をいただいたのは、個人で地域猫のTNR活動(保護・不妊去勢手術)に励む、一人の主婦の方でした。TikTokやYouTubeを合わせればフォロワー数は2万人近く。発信力もあり、フードなどの物資支援は届く。けれど、命を救うための「医療費」となると、途端に壁にぶつかってしまう。SNS全盛の今、なぜそんなジレンマが起きるのでしょうか。今回、私が開発したテンプレートを使って、低コストで「信頼の拠点」となるホームページを立ち上げたところ、驚くほど寄付の形に変化が現れました。なぜ、公式サイトが人々の心を動かし、具体的な支援へと繋がったのか。Web開発者として、そして一人の人間として、私が改めて確信した「ホームページの大切な役割」についてお話しします。
30年ぶりの縁。故郷・久慈市からの
思いがけない相談
私が16歳まで過ごした故郷、岩手県久慈市。
その懐かしい場所から、思いがけない連絡が届いたのはつい先日のことでした。
きっかけは私の母です。
「子供の頃、お世話になった方が今、猫のために一生懸命頑張っているから、何か力になれないかしら」
と。
SNSフォロワー2万人
それでも届かなかった「一歩先の支援」
相談主さんは、個人でTNR活動(地域猫の不妊去勢手術など)をされている方でした。
TikTokやYouTubeを拝見すると、総フォロワー数はなんと2万人近く。
発信力もあり、全国からフードなどの物資は届くといいます。
しかし、彼女にはどうしても解決できない悩みがありました。
それは、活動を継続するために最も必要な「医療費などの活動資金(現金)」が、物資に比べて圧倒的に集まりにくいということでした。
TNRとは?
ここで少しだけ触れておきたいのが、彼女が取り組んでいる「TNR」という活動についてです。
- T(Trap)捕獲
- N(Neuter)不妊・去勢手術
- R(Return)元の場所に戻す
これ以上、過酷な環境で生きる野良猫を増やさないための活動です。
SNSは「今」この瞬間の共感を生むのには最高のツールです。
かわいい猫の動画や、緊急のレスキュー報告はすぐに拡散され、Amazonのほしい物リストからは次々と物資が届きます。
しかし、いざ「銀行振込での寄付」となると、ユーザーの心理的なハードルは一気に上がります。
「この活動は継続性があるのか?」
「振込先は本当に正しいのか?」
「過去の収支はどうなっているのか?」
SNSを通じて
「猫たちを助けて。小さな命をまもりたい。」
という想いは十分に伝わっていました。
Amazonのほしい物リストからはフードや砂といった物資が届く。
けれど、目の前の命を救うための「医療費」を、個人が持ち出し続けるのには限界があります。
どれだけフォロワーがいても、なぜ「活動資金」だけが集まらないのか。
そこには、SNSの流れていく情報だけでは越えられない「信頼の壁」がありました。

TNRって初めてきいた単語でした。正直最初はさっぱり何をしているのか良くわかりませんでした。
テンプレートを活用し
距離を超えて形にする「信頼の拠点」
個人で活動されている方にとって、ホームページ制作に何十万円もの費用をかけるのは現実的ではありません。
そこで提案したのが、私が開発したWordPressテンプレートの活用でした。
「低コストで、でも信頼は一目で伝わる」
そんな場所を、LINEと電話のやり取りだけで作り上げていきました。

前からホームページは作りたかったそうです。でも周りから「凄いお金がかかる」と言われてたみたいです。
お話を伺って一番に感じたのは
「1円も無駄にできない」
という現場の緊張感でした。
TNR活動は、常に持ち出しとの戦いです。
手術代、ワクチン代、ガソリン代、怪我の治療費…。
目の前の命を救うためにお金が消えていく中で、ホームページ制作に大きな予算を割けるはずがありません。

持ち出しの他にも、自分の時間もかなりこの活動に使っていました。
「ホームページは欲しい、でもそのお金があるなら一匹でも多くの猫を救いたい」
そんな依頼主さんの想いに応えるために、今回は私が自身の「Web工房」で磨き上げてきた自社開発テンプレートをフル活用しました。
ゼロからデザインを組むコストを徹底的にカットし、その分、情報をどう整理すれば寄付に繋がるかという「中身」の相談に時間を割きました。
豪華な装飾や複雑な機能は一切省き、「活動の誠実さが真っ直ぐ伝わること」だけに特化した設計。
「お金がないから作れない」ではなく、「お金がない今だからこそ、最小限のコストで最大の信頼を勝ち取るための武器」を作る。
30年前、久慈の町で私を可愛がってくれた恩人へ。
今の私にできる精一杯の恩返しは、高価なサイトを売りつけることではなく、彼女の活動を止めないための
「もっとも効率的で強力な箱」を届けることでした。
今回、制作に利用したWordPressテーマはこちらです。100%GPLで買い切り価格3.300円(税込)の超低コスパWebサイト作成テーマです。

当サイト「奮闘主夫」もPARTNER-BBで制作・運営しています。
サーバー設定から公開までのサポート
公式LINE連携まで「現場の忙しさ」に寄り添うトータルサポート
ホームページを公開するには、サーバーの設定やドメインの取得など、専門的な高い壁がいくつもあります。
外での活動が主軸である依頼主さんに、その負担をかけるわけにはいきません。そこで、初期設定から公開に至るすべての工程を私が代行し、彼女が「活動そのもの」に集中できる環境を整えました。

サイト運営をしてる人なら簡単な事ですが、全くの初心者となると結構ハードルはたかいです。まずドメイン・サーバーがわかりません涙
さらに今回、試行錯誤の末に行き着いたのが「お問い合わせの仕組み」です。
実は当初、一般的なWebサイトと同じようにメールベースの「お問い合わせフォーム」を設置して公開しました。
すると、さすがはフォロワー2万人。
公開直後から、次々と問い合わせが届き始めたのです。
しかし、ここで一つの問題に直面しました。
TNR活動の現場は、常に屋外での移動や猫のケアに追われています。
届いたメールに気づけなかったり、慣れないフォームへの返信が後回しになってしまったりと、せっかくの支援の声を拾いきれない状況が生まれてしまったのです。

この状況だと何の為に、ホームページを作ったのかという問題になってきました。
「これでは、せっかくの想いが繋がらない」
そう判断した私は、あえてメールフォームを廃止する提案をしました。
そして、彼女が普段から使い慣れている「LINE公式アカウント」へお問い合わせの入り口を一本化したのです。
- 現場の負担を最小限に!
スマホ一つで、移動中や猫のケアの合間に即座に返信ができる! - 支援者のハードルを下げる!
フォーム入力の手間を省き、いつものLINEで気軽に相談ができる。
この「現場のリアル」に合わせた改善によって、届いた声をこぼすことなく、スムーズな支援の輪が広がるようになりました。
ただサイトを作るだけでなく、動いている現場の呼吸に合わせて仕組みを作り変えていくこと。それが、私が大切にしている伴走支援の形です。
岩手県久慈市を拠点に、野良猫たちのTNR活動や保護、里親探しを行っています。「殺処分0!不幸な命を増やさない!命に区別のない世界を!」この理念のもと、一匹でも多くの命を救うために日々奮闘しています。

今回の相談者さんのホームページです。最初は、え!?と驚く活動内容だと思います。リアルな現場から、この活動の意味がちょっとでも解ってもらえたら、僕も嬉しいです。
まとめ
Web開発者として、故郷へできること
16歳まで過ごした岩手県久慈市。
今回のプロジェクトは、私にとってもう一度故郷の風を感じ、自分の仕事の意味を再確認する大切な時間となりました。
今回のサポートを通じて改めて確信したのは
「ホームページは、想いを持つ人のための最強の武器になる」
ということです。
どれだけSNSが普及し、情報のスピードが速くなっても、最後の一歩である「信頼」を担保するのは、やはり公式の場所でした。
今回、2万人のフォロワーさんの想いが具体的な「寄付」という形に繋がったのは、依頼主さんの誠実な活動がホームページという「箱」によって可視化されたからに他なりません。
離れた場所にいても、主夫として家事や育児に追われる毎日の中でも、Webの技術があれば故郷の尊い活動を支えることができる。
それはWeb開発者として、そして一人の人間として、言葉にできないほどの喜びでした。
「想いはあるけれど、どう形にすればいいか分からない」
「資金も時間も限られているけれど、一歩前へ進みたい」
そんな悩みを抱えている個人活動家の方や、小さな事業主の方はたくさんいらっしゃると思います。
豪華なデザインではなく、あなたの「現場」に寄り添った、血の通った仕組みを一緒に作ること。
それこそが、私が目指す「Web工房」の姿です。
もし、あなたの大切な活動が「伝え方」で足踏みしているのなら、ぜひ一度お話を聞かせてください。
30年前の恩人に尽くしたのと同じ熱量で、あなたの「伝えたい」を形にするお手伝いをさせていただきます。
相談・見積り無料です!
「自分の活動にはどんな仕組みが合う?」
「低コストでどこまでできる?」
小さな疑問、お悩みでも構いません。
岩手県の最北端の小さな町、久慈の空気感を知るフリーランス主夫エンジニアが、丁寧にお答えします。
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以下のWebフォームからお気軽にお問い合わせください。

ご相談はお気軽に!今回紹介した「キャットレスキュー猫の鈴」さんの活動にもみなさんが、少しでも興味を持ち、関心を寄せてくれたら嬉しいです。

